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もしもの時に備えましょう!UPS:無停電電源装置

*_2020年1月20年配信 102コラム_*

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仕事中にまさかの停電……、あなたの職場は大事なデータを守れますか?

停電をはじめとした電源障害が発生した場合、作成中のデータが消失したり、
OSが破壊されたりと、さまざまなトラブルに見舞われることになります。
PCなどに電力を供給することで業務を継続したり、
あるいは安全にシャットダウンするための時間を稼いでくれるのが、
「UPS(Uninterruptible Power Supply)」です。
日本語では「無停電電源装置」と呼びます。

UPSの必要性
UPSとは何か? なぜUPSが必要か?
UPSとはUninterruptible(無中断) Power(電源) Supply(供給)の略称で、
常に安定した電力を供給する無停電電源装置のことを意味します。
そして、さまざまな電源トラブルからサーバを守るためにも必要な装置です。

どんな機器を優先的につなぐべきか
理想的なのは「コンセントにつながっている身の回りのすべての電子機器」ということになりますが、
UPSの容量から言ってもそれは現実的でなく、
また機器の特性によってはUPSへの接続が推奨されない場合もあります。
まずはPCまわりの機器に限定し、優先順位をつけましょう。

UPSで保護する優先順位が最も高いのはストレージ系の機器、
つまりPCや外付けHDD、およびNASです。
いきなり電源が断たれることで記憶領域の損傷を受ける可能性が高く、
企業にとっては取り返しのつかない事故を招く危険があります。
ハードウェアの価格帯を考慮しても、保護する優先順位は高くならざるを得ません。

ただしノートPCについては、UPSに接続する必要性は高くありません。
デスクトップPCと違ってバッテリーを搭載しており、
そちらが充電されていれば停電時も駆動できるからです。
もちろん停電が長時間に渡るなら接続しなくてはいけないケースも出てきますが、
ひとまず除外して考える方向でよいでしょう。
機器を安全にシャットダウンさせることが目的でUPSを導入するなら、ノートPCは完全に対象外となります。

意外と見落としやすいのがLANのHUB、およびルータです。
仮にNAS上のデータをPCで読み書きしている場合、HUBもUPSに繋いでおかなければ、
たとえPCとNASが動作していても、ネットワークの経路が遮断されてデータの保存ができなくなってしまいます。
HUBそのものはストレージ系の製品に比べると突然の停電で壊れる可能性は低いですが、
ネットワーク越しでデータをやりとりしている場合は、UPSに接続する対象に含めるべきです。
またルータについても重要度は高いです。停電時には外部ネットワークに接続しなかったとしても、
DHCPで社内のIPアドレスを管理しているのであれば、止めてしまうわけにはいきません。
ルータの先にNASを接続しているようなケースではなおさらです。
HUBもルータも、消費電力としてはそれほど高くないので、UPSへの接続で大きな問題はないでしょう。
ただし、コンセントの口を専有することと、
PCから離れて置かれることが多いため、配線をどうするか考慮する必要があります。

ファイルを保存してPCをシャットダウンさせるためには、ディスプレイにも電源を供給する必要があります。
しかし、ソフトウェアで自動シャットダウンの仕組みが構築されている場合は、
対象から外しても問題はありません。またネットワークが生きていれば、
ノートPCなどからリモートでログインして操作するといった代替手段もあるので、
優先順位は高いわけではありません。

一方、PCと同時に使われることの多いオフィスIT機器、例えばプリンタやスキャナ、
FAXなどについては、業務に応じてケースバイケースで対応することになります。
もし「停電中も書類のプリントアウトが必須」ということであれば、接続対象に含める必要がありますが、
ニーズが高いとはいえません。あくまでも「業務に応じて」ということになります。

オフィスIT機器には、UPSにつないではいけない製品もあります。
例えばレーザープリンタがそれで、ピーク時の消費電力がインクジェットプリンタなどと比べて桁違いに高く、
電気ポットやドライヤー並みの1000ワットを超える場合も珍しくないうえ、
断続的に大電流が流れることでUPSの故障に繋がる可能性があるとして、
UPSメーカーの多くは接続してはいけない機器としています。
また、コピー機や冷蔵庫、電気ヒーターなども同様の理由です。

このほかFAXについては、外部との通信を行うにあたって接続したいというニーズはあるでしょうが、
災害などで通信回線そのものが途絶していれば、FAXだけ動作可能な状態にあっても意味がありません。
一方で、オフィスが入居しているビルが工事で停電になるといったケースに備えてUPSを導入するのであれば、
接続しておく価値はあります。

IT系以外の機器では、テレビやレコーダーは問題なく対応できますが、
エアコンや扇風機などには基本的には対応していません。
無理に接続すると機器はもちろんUPSの側も故障につながる可能性があるので、
問題ないとされる機器のみを接続するよう心がけましょう。

当社でも施工等のご相談等承っておりますので、お気軽にご相談下さい。お待ちしております。

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